趣味のようなもの。
昨年から時々〈スマホ相談コーナー〉なるものを行なっている。
近所のイベントマルシェ内で、ほんの小さなワンコーナーだ。
いつもどおり似顔絵屋さんとして出店せず、あえてこれをやるのだが結構楽しい。
お客さんは少ない。もちろん儲かるわけでもない。きっかけは、タイ・バンコク在住時代のスマホ教室だ。
日本人向けの私設サロンがあった。教室を開校するので手伝ってくれないかと言われた。
教室といっても、最初は生徒2〜3人(全員日本人)で、スマホを持ってまもない方々。
私は突出してモバイル機器に詳しいわけではない。それでもいいなら、と気軽に引き受けた。
結局、帰国するまでの1年半、ほぼ毎週そのサロンで講師役としてその教室に参加した。
楽しさの理由
楽しさの理由は、
『誰かの役に立っている気がする』
これが一番だと思う。
『役に立ちたい』という欲求。人類特有の願望。
普段自分が当たり前にやっていることを、生徒さんに教える。
画像の添付方法、アドレス帳の開き方、スクリーンショット、いらないメールの削除方法、地図アプリの使い方…
それだけで「おお!」「わかったー!」「ありがとうー!」と感謝される。単純に嬉しい。ちょっといいことをした気になる。
絵描きの仕事より"役立ち感"はこちらの方が上かもしれない。
絵描きは好きでやっている。誰かに喜んで頂くのは本望だが、それ以上に「自分が描きたいから描く」という気持ちが大きい。正直、お金を頂き「この度はありがとうございました」と口にする言葉の2%くらいに、どこか『申し訳ない』という気持ちがある。
「スマホ相談」も好きでやっていることに変わりはない。ただこちらは『申し訳ない』という気持ちが不思議とない。責任を感じていないからかもしれない。そして、『役に立ちたい』という欲求はほどよく満たされる。
もっと単純に『誰かと話し込みたい』という欲求も大いにある気がする。
『スマホ相談コーナー』は、私が望む何かをまあるく叶えてくれる。
まだまだ未熟な講師役ですが、気になる方はご連絡くださいませ。